トルコリラの下落で苦しい思いをしているFX投資家も多いと思いますが、じゃあ逆にトルコリラを売っていたら儲かっていたのか?
2016年の始値が41.28円で、2018年4月の最安値が25.44円。
始値でポジションをとることはまだしも、底値で売れたかどうかはありえないとしても、仮定として考えます。
為替差が15.84円分ですから、10万トルコリラを持っていたとしたら、1,584,000円の為替差益です。
その一方で、トルコリラはマイナススワップが大きい。スワップポイントはFX会社によっても異なりますし、日々変動します。
私が利用しているマネースクエアで考えると1日平均85円程度でしょうか。
85円×10(万トルコリラ)×(2年4ヶ月=850日)=722,500円
大底で買い戻しができていたとして、差し引き861,500円のプラスですね。
逆に買いで入っていた場合、為替差損は1,584,000円。
買いスワップは平均60円として、60円×10(万トルコリラ)×(2年4ヶ月=850日)=510,000円のプラスですね。
従って、差し引き100万円超えのドローダウンということになります。
もし、トルコリラが切り返した2018年1月5日の30.24で決済していたとしたら・・・・為替差が11.04。
売りの場合、1,104,000円の為替差益。
スワップが85円×10(万トルコリラ)×(2年=730日)=マイナス722,500円。
トータル381,000円のプラス。
買いの場合、1,104,000円の為替差損。
スワップが60円×10(万トルコリラ)×(2年=730日)=プラス438,000円。
トータル666,000円のマイナス。
まあこれだけ下がっているわけですから、売りのスワップ負担が重いとはいえ、やはり売りの方がプラスで、買いだとマイナスの可能性が高いですよね。
ただ、これは大前提として、10万トルコリラを2016年の始値で売り(または買い)で入った場合のシュミレーションでしかありません。
2017年以降の参入だったらそこまで地獄ではなかったでしょう。
また、同じ10万トルコリラでも、41.28円で10万ロットでドーンではなく、41.28で1万、40で1万、39で1万、38円で1万・・・・としていると平均購入価格はもっと下がっていて、差損もそこまで大きくはならなかったはずです。
もっと言えば資金次第では、0.1(1000通貨)ロットでも良いと思います。とにかく、カーッとなって一気に資金量に見合わないロットでポジション取ったり、極狭のレートで無限ナンピンをすることはお勧めできません。
損きりラインも1円下がったら損きり・・・などルールを決めておけば最悪のケースは防げたでしょう。
また、話はずれてしまいますが、一つの通貨に固執しすぎずに、他の通貨と組み合わせてカバーし合えるようなポートフォリオを組むことも検討しておきたい点ですね。
私自身、トルコリラの為替差損(損きり損失)を豪ドルやカナダドル、ユーロドルの利益でカバーしていることでごくごく少額の為替差益と、損きりしたポジションも含めて、トルコリラが稼いでくれたスワップポイントがトータルの利益になっています。
・ロットを小さく、一度に同じレートで買わない
・損きりラインを設定し、淡々と損きり
・幾つかの通貨を組み合わせたポートフォリオを組む
トルコリラはまだまだレートが下がる可能性は十分にありますし、地獄の入り口である可能性も高いです。
しかし、このレート水準からトルコリラを高いスワップを払いながら売りポジションを取るのは、それはそれで怖い。
20円割れするのでは?と警戒する私でも、それがすぐ来るのか?長期的な話になってしまうのか?(スワップをいつまで払い続ける?)、仮に反転した場合ドーンとレートが戻す可能性も高いのではないか?などを考えると・・・
損きりしながら、レートが下がれば買いで入る、というスタンスが今のところ優勢です。
セル・イン・メイの格言の通り5月は特に下がる(円高)傾向にあるので、仮に買いで入るにしても慎重さが必要でしょう。